アメリカ大統領選挙のニュースは、遠く離れた日本でも大きな関心となっています。もともと、選挙速報を伝えていたニュースキャスターが共和党を赤色に塗って、一方で民主党を青色に塗ってから、それが両党のイメージカラーで使われる様になったそうです。
アメリカは、世界の警察として長年世界中の紛争に関わって来ました。アメリカは、世界の金融の中心地のひとつとして大きな影響を与えて来ました。そして、アメリカは日本とも大きな関わりを歴史的にも持って来た国です。
そんな世界の大国アメリカが、政治的に大きな転換点に立とうとしています。その国の大統領を決める選挙の結果は、今後の世界を作って行く上で重要な意味を持って来ます。
きっと、職場や旅行先など多くの場所で話題になる事は避けられません。最低限の知識として英語の表現を知っておく必要があります。今回は、アメリカの政治や選挙で知っておきたい基礎中の基礎の英語を覚えておきましょう。
この記事の目次
アメリカの政治システムと英語
大統領 President of the United States of America
副大統領 Vice-president of the United States of America
アメリカは、連邦制を採用しています。軍隊を持つはアメリカの大統領が最高司令官です。そして、核爆弾のボタンを持ち歩いていると言われています。
ちなみに、大統領に話しかける際には、「Mr. President」とミスターを肩書きの前に付けます。
連邦政府 federal republic
さらに、日本の政治制度とは異なり、個々の州に多くの権利が与えられています。アメリカはそれぞれの州が独自の教育制度を採用しています。
一方、日本の教育制度は中央政府の権限が集中して、政府が決定した制作を全国で採用しています。なので、日本は教育の予算は国から支給されますが、アメリカの場合はありません。
アメリカ合衆国議会 Congress
日本の国会に当たるのが、アメリカ議会です。日本の国会は The Diet と英語では訳される事が多いですが、アメリカ議会は Congress です。全議員数は535人です。
上院 Senate/ Upper House
上院議員 Senator
上院議長 President of the Senate
6年の任期 6-year term
全米50の各州から2人ずつ選出されるのが、上院議員です。任期は6年間で、2年ごとに1/3ずつが再選されます。上院議長は、アメリカ副大統領が兼任します。
下院 House of the representative/ Lower House (単にthe House と言われる事もある)
下院議員 congressman
下院議長 Speaker of the House of the Representatives
2年の任期 2-year term
日本の政府も二院制を取っていますが、アメリカ合衆国議会も2つに分かれています。
下院の定数は435人で、2年ごとに全議員が改選されます。選出される議員の数は、国勢調査の結果で割り振られるので人口の多い州は多くの議員数が割り振られる事になります。下院議長は多数を占める政党から選出されます。
アメリカ大統領選挙の英語
今回のアメリカ大統領選挙を理解するのに大切なのが、二大政党制と選挙人制度です。二大政党制は、アメリカに少し興味があるにとは聞いた事があるかもしてません。ただ、選挙人制度は日本人には少し耳慣れない制度です。
アメリカの大統領選は、日本の選挙システムと少し異なっているので分かりにくいです。でも、実はそんなに難しくないのでこれを機会に覚えておきましょう。
共和党 Republican party
共和党支持の州 red states
アメリカの共和党は、保守的 は(conservative)な政党です。党のイメージアイコンは、象(elephant) .パパブッシュや息子のブッシュ大統領は共和党員です。
今回、トランプ氏も共和党出身の大統領です。共和党のイメージカラーが赤なので、その支持州は レッドステイトと呼ばれます。
民主党 Democratic party
民主党支持の州 blue states
一方、民主党は進歩的( liberal) な政党です。第44代大統領のオバマ氏や、クリントン大統領も民主党出身の大統領でした。党のアイコンはロバ(doncky) です。
第三勢力 independent party
それ以外にも知っておきたい基本的な英語を載せておきます。
選挙 election
日本人には苦手なL/R の発音です。しっかりとLの発音で言える様にしましょう。Rの発音で間違えて言ってしまうと大変恥ずかしい意味になってしまいます。ここでは書けません!
投票者 voter
vote for ~ で「〜に投票する」の動詞です。投票をする人でvoter です。
支持者 supporter
選挙区民 constituents
supporter は日本語でも良く聞く単語ですが、constituents は上級単語です。CNNやABCなどの生の放送を聞く時は耳にする単語です。覚えておくと表現の幅が広がります。
〜に出馬する run for ~
候補者 candidate
大統領選挙 presidential campaign
大統領選挙のキーワード
今回のヒラリー氏とトランプ氏の大統領選挙をもっと詳しく理解する為に覚えておきたいキーワードをいくつか上げておきました。英語で言えれば、英会話でも政治の話しについていけると思います。
選挙人 electors
勝者総取り winner takes all
日本の選挙と大きく異なるアメリカの大統領選挙は選挙人を取り合う事で勝敗が決まります。勝者がその州の選挙人を全て獲得します。なので、例え総得票数が上でも選挙人の数で下回れば選挙は負けです。
選挙人の数は、その州の人口数で割り振られます。例えば、人口の多いカリフォルニア州は55人の選挙人がいます。一方で、人口の少ないアラスカ州は3人です。ただし、メーン州とネブラスカ州だけはこのシステムを採用していません。
なので、270人の選挙人を獲得するば大統領になれます。
激戦州 swing states / battleground states
伝統的に、保守党が強い州と民主党が強い州とがあります。例えば、テキサス州などの南部の州は伝統的に保守が強い。一方で、カリフォルニア州などの西部の州とニューニョーク州等の東部の地域は民主が強い。
ただ、その情勢によって保守になったり民主になったりする州をswing state と英語でいいます。battleground states とも言われる事があります。swing は揺れ動くの意味の動詞です。
今回の大統領選挙で注目をされていた接戦州は11ありました。そのなかでも、最も注目されていた接戦州がオハイオ州でした。その理由は、この州で勝利をした候補者が結果として大統領になって来ました。
それ以外の残りの接戦州は、コロラド州、フロリダ州、アイオワ州、ミシガン州、ネバダ州、ニューハンプシャー州、ノースカロライナ州、ペンシルベニア州、バージニア州、ウィスコンシン州でした。
今回の選挙は嫌われ者の候補者
今回の大統領選挙では、両候補が相手の弱みを攻撃し合う泥仕合の negative campaign が中心の選挙戦でした。日本にいると、トランプ氏の暴言はニュースの話題になっていましたが、実はヒラリー氏も民主党支持者からもかなり不人気でした。
ヒラリークリントン氏
国務長官時代のヒラリー氏が一番避けたかったのが、国務長官時代の公務の重要な内容を個人用のメールアドレスで送っていた事があります。有権者は彼女の行動が軽率だと見ています。
メール問題 email scandal
国務長官 the Secretary of the States
ドナルドトランプ氏
アメリカのリアリティー番組に出演したトランプ氏を一躍有名した言葉が、You’re fired (お前はクビだ)でした。そんな彼が大統領選で言い続けていたスローガンが 「Make America Great Again! (もう一度アメリカを偉大にしよう)」でした。
そんな彼が、選挙戦で事ある度に訴えていた問題の政策がメキシコからの不法移民でした。特に、アメリカはメキシコからの不法移民に対して塀を作り、その費用をメキシコに払わせると言い続けていました。
不法移民 undocumented immigrants
アメリカは今後の世界をどう変えるのか?
今回のアメリカ大統領選挙は、一体私達にどんな影響があるのでしょうか。トランプ氏が次期大統領に決まって、大きな転換点を迎えたのは間違いありません。
トランプ氏は選挙中に、日本にアメリカの軍隊の費用を支払わせると公言していました。アメリカは世界の軍隊として多くの紛争に関わってきました。その役目を、トランプ氏は否定しました。世界の勢力図は大きく変わるのは間違いないでしょう。
今後4年間は、日本もこの影響を大きく受ける事になるでしょう。すでに日本は大きな岐路に立っています。実際、日本の大企業だったシャープが台湾の企業に買収されました。日本にいてもグロール化の波はすぐそこまで来ています。
私達一般人は、今後どうなるか予想するのは難しいです。でも、いまからその準備をしておく事は出来ます。日本だけで自分の活躍できる人材になるか、それとも世界に自分の可能性を求めて、今日から自分にしっかりと投資していくかです。
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