メールの書き出しには、色々と相手に伝える情報や依頼の内容で様々な英語の表現が必要になるので、英語が苦手なビジネスマンには頭が痛い悩みの種です。
一生懸命に英会話に通っている人も、なかなか苦手意識を持っているのが仕事でメールを書く事です。それは、英会話学校では、結局会話力を上げる為の場所なのでなかなかメールに対する総合的なサポートを受けにくい状況です。
それで、結局自分で本屋に行って参考書を見ながら、自分で勉強している人が多いはずです。
前回の記事で、ビジネスマナーで恥をかかないための、英語でメールを送る際に最初に覚えておきたい、メール件名とメールの宛名の簡単な方法を紹介しました。英語でメールを送る時に失敗しないためには、メール件名とメールの宛名で時間をかけない事が大切です。
ビジネス英語メール講座①:ビジネス英語メール講座①メール件名18例文と宛名
今回のビジネス英語メール講座の2回目は、最も大事なメールの書き出しです。メールの書き出しが、ビジネスで英語のメールを送る時にもっとも重要です。日本語とは異なり、英語では最も相手に伝えたい重要な用件をメールの冒頭で伝えます。メールの冒頭がしっかりと書ければ、その後に続くメールの文章は自然と出て来ます。
今回は、様々な状況で使えるメールの書き出しと、仕事で使える丁寧な英語の依頼表現や感謝の表現を覚えます。
この記事の目次
ビジネスマナーで恥ずかしくないメールの書き出し
ビジネスで英語のメールを書く時に最も大事にしたいのが、メールの書き出し方です。なので、英語のメールに慣れていないとなかなか良いメールの冒頭が浮かばずに時間がかかってしまいます。でも、英語のメールになれている人は、共通して自分自身の使い慣れている英語の例文をいつくか持っています。
問い合わせ•資料請求のビジネス英語
ビジネスで一番大切なのが、相手への第一印象です。印象を悪くするのは一瞬で出来ますが、印象を良くするにはとても苦労します。なので、問い合わせや資料請求で送る最初のメールはとても大切です。
例えば、急遽ある商品をある程度確保する必要があって、どの程度その相手が在庫としてあるのかを確認する場合等で問い合わせする場合等で使う場合などでは次の様に使えます。
1. We are writing to you regarding Product X.
プロダクトXに関して(伺いたい事があり)、メールを書いています。
最も一般的なメールの書き出しのひとつがこの英語の例文です。regarding は about 「〜について」のフォーマルな英単語です。この後に、相手への依頼等を続ければ大丈夫です。
2. I am writing to enquire about the availability of Product X.
プロダクト Xがどのくらい在庫があるのか問い合わせたく、メールを書いています。
enquire は 「〜を尋ねる/質問する」のフォーマルな動詞で、インフォーマルな言い方では ask for ~ です。Enquire の後には、to enquire if you could と文章を続けたて 「〜かどうかを問い合わせたくて」とか、to enquire to ask you と不定詞を続ける事も可能です。
3. Your company has been highly recommended by ABC Company.
ABC 社に、強く御社の事を薦められました。
問い合わせする際、よく相手の会社を薦められる場合がありますが、そんな場合はしっかりと「誰が薦めてくれたのか」の情報があると話しがスムーズに進む場合があります。しっかりとその情報も載せておくと上級者の英語メールです。
4. We understand from your catalog/ advertisement that you produce/ deal with Product X.
御社のカタログ/ 広告から、プロダクトXを生産/ 取り扱っている事は承知しています。
どこから情報を得て連絡しているかも、相手側にとっては重要な情報です。どこで問い合わせたい情報を知ったのかを伝える場合には、understand from (情報源)で伝えられます。
5. We are interested in your Product X,
御社のプロダクトX に興味があり,
6. (and) We’d like to know about further information of Product X.
Product Xの詳細な情報を問い合わせたく、メールを書いています。
問い合わせで重要なのは、こちらの求めている情報をしっかりと相手側に理解してもらう事です。自分たちの興味がある事を伝えて問い合わせると良いでしょう。そんな時に使えるのが、We are interested in (商品)です。We は、会社として興味があると伝える場合の主語です。個人の場合はI (私)に変えましょう。
would like to enquire 「問い合わせる」の代わりに would like to know 「伺いたい」を使っても全く問題ありません。主語が I ではなく We になっているのは、会社を代表して送っているからです。
7. With reference to your latest Product X,
御社の最新のプロダクト X に関して、
8. We would like to place an order for the following.
以下の物を発注したいです。
メールの書き出しで、with reference to 〜「〜に関して」を使ってメールを始める事ができます。 about 〜に似た意味で、ビジネス英語として使われる単語です。
place an order 「〜を発注する」もよくビジネス英語で使われる表現です。発注が多くなる場合には、the following 「以下のもの」を使い、この後に具体的な発注内容を書く事ができます。
依頼する場合の英語のメール表現
ビジネスでメールを送る場合、一番の目的は相手に行動を起こしてもらう事です。相手に何かをしてもらいたい時に大切なのが、丁寧に依頼する事です。英語で、相手に何かしてもらいたい場合に使える英語の表現はいくつかあります。
9. I was wondering if you could send us some estimates.
見積もりを送って頂けないかと思っております。
相手に依頼する場合のひとつ目の英語の表現が、Could you please ~? 「〜していただけますか。」を使った表現です。相手に丁寧にお願いする場合には、もっとも一般的な英語の依頼表現です。I was wondering if を付け加えることで、直接的に聞こえる依頼表現を柔らかくビジネス英語に変える事ができます。
あと、ここで注意したいのが「見積もり」の英語表現です。
estimate その時点で想定される金額
quotation 一度決めて閉まった場合には、その後は変更出来ない金額
相手に見積もりを依頼する場合には、しっかりとestimate を使う様にしましょう。quotation は一番最後に話しが決まった時に相手側から提出してもらう決定事項だと覚えておきましょう。
10. We would appreciate it if you could send us some estimates?
見積もりを送って頂けると幸いです。
もうひとつの英語の依頼表現が、We would appreciate if you could 〜「〜して頂けると幸いです。」appreciate は「感謝する」のビジネス英語です。これ以外で、ビジネス英語でよく使われる感謝で依頼を伝える表現が We would be grateful if you could 〜「〜して頂けると幸いです。」の感謝する英語の表現です。
ちなみに、Thank you very much 「どうもありがとうございます。」の堅い英語の表現で、 Much appreciated. も、少し堅い表現ですがビジネス英語で使われるので覚えておきたい表現です。
メールで告知する場合の英語
ビジネスで重要なのが情報です。その情報をしっかりと相手に伝える事は、ビジネスにとって欠かせない仕事のひとつです。情報には、相手に取って良い情報と良くない情報とがあります。良い情報を伝える英語表現と、良くない情報を伝える英語表現があるのでしっかりと覚えておきましょう。
社外のクライアントや取引相手に知らせる英語表現
取引相手やクライアントに何かをお知らせする際に使えるビジネス英語の表現を紹介します。
11. We are delighted to inform you that your proposal has been accepted.
あなたの提案が承諾された事を喜んでお伝え致します。
良い知らせを伝えるお決まりのビジネス英語の表現が、We are happy/ pleased to inform you that ~ の表現です。happy が最もカジュアルな英単語で、その次が pleased で、もっともフォーマルな英単語が delighted です。
12. We regret to inform you that your transaction has been declined.
大変残念ですが、あなたのカード取引が承認されませんでした。(直訳:拒否されました)
We regret to inform you that ~ は、悪い知らせをする場合のビジネズ英語の表現です。これ以外にも We are sorry to inform you that ~ があります。
13. I am writing to you on behalf of Mr. Takizawa.
上司の瀧澤に代わり、メールを書いております。
on behalf of (上司の名前)で「〜の代理で」の意味で、誰かの代理で相手に告知するメールの書き出して使える英語の例文になります。
社内の同僚等に知らせる場合の英語表現
取引先に知らせる場合と違って、それほど丁寧な表現は必要ありません。丁寧な表現は、言い換えれば相手との心の距離です。遠過ぎるとよそよそしく聞こえて、逆に変な誤解を与えてしまう事になります。
14. I am writing to let you know that we will be having a monthly meeting next Monday at 9:30.
次回の月例会議を来週の月曜日の9時30分に開催する事を伝える為に、メールを書いています。
that の後に情報を書き加えるだけで、同僚に情報を伝える事が出来る、ビジネス英語の表現になります。ビジネス英語で、未来の予定を伝える英語表現で、will +be +動詞 ing が良く使われます。
会議の開催を知らせる未来のビジネス英語表現
15. We will be having a monthly meeting next Monday, the 21st.
16. The monthly meeting will be held next Monday, the 21st.
17. The monthly meeting will be scheduled next Monday, the 21st.
月例会を次の月曜日の21日に開催します。
それ以外にも、予定を伝える場合は直接イベントの開催とその日時を伝える方法があります。ビジネスで予定を伝える場合に使える未来の英語表現は、will be 動詞 ing 日時 で表します。
あと、next はビジネスの場面では気をつけた方が良い曖昧な表現です。それは、同じ週の次に来る曜日なのか、それとも翌週の曜日なのかはっきりしない事があります。そんな場合は、曜日の後に一緒に日時も付け加える様にしましょう。
have a meeting 以外にも、イベント will be held 「〜が行われる」の表現や、イベント will be scheduled 「〜が予定されている」の表現も、イベントの予定を伝えるビジネス英語の未来表現として良く使われるので一緒に覚えて欲しいです。
会議が変更、延期、キャンセルになった事を伝える英語表現
18. Our next meeting scheduled on the 15 of August has been postponed until next Friday.
8/ 15に予定されていた次の会議は、次の金曜日まで延期になりました。
postpone は「〜を延期する」の動詞ですが、ここでは延期される会議を主語に使って、受け身の文章で使っている所がポイントです。しかも、新しい日時も一緒に伝える事が重要です。
19. Our next meeting on Wednesday has been rescheduled for August 15.
次の会議は8/ 15に変更になりました。
ここでのポイントは、時制が現在完了形になっている所です。過去に起こった出来事が現在までも影響を与えている事を表現する為に、過去形ではなく完了形である事がビジネス英語の上級者の表現です。
20. I was wondering if we could reschedule our next meeting for August 15.
次のミーティングを 8/15 に変更する事は可能か考えておりました。
会議を変更する前に相手の都合を聞いてから変更出来る場合には、7 で紹介した I was wondering if 〜 と reschedule を使って表現出来ます。 あとは、変更になって、次の新しい日時も一緒に伝える事で、相手への気遣いが見えるビジネスマナーのあるメールです。
21. Our next meeting has been canceled due to the renovation in the office.
オフィスの改装工事の為に、次の会議はキャンセルになりました。
次の予定事体が予定されずに、会議がキャンセルになった場合に使えるビジネス英語です。due to 〜 は、「〜が原因で」の意味です。ちなみに、日本語ではリフォームと言っているのは、英語ではrenovation かremodeling になります。reform の元々の意味は、法律や制度を改革する際に使うので、注意したい英語表現です。
アポイントメントをメールで取る英語
取引先や自分のクライアントから会う為に、メールでアポイントメントを取りつけるのは、必要なビジネス•スキルです。メールでのやり取りだけでは、具体的な内容を詰める事は出来ません。
しかし、ここで問題になるのが相手のスケジュールを考慮しながら、両方にとって都合の良い日程を見つけながらのアポ取りです。しっかりと自分の都合と相手の都合を見ながら、上手に進めるビジネス英語を紹介します。
22. I was wondering if I could make an appointment with you any day next week?
来週の空いている曜日に、お会いする事は出来るでしょうか。
アポイントを取る(人との予約をとる)は, make an appointment with 人 です。ちなみに、人ではなくレストランやホテルの予約を取る場合は、make a reservation for a table/ a room で別の表現なので間違えない様に気をつけて下さい。
特に希望や指定の曜日が無く、来週のいつでも良い場合には、 any day next week と表現すれば、相手が自分の空いている都合を送ってくれるので、覚えておくと便利な表現です。
23. I would really appreciate it if we could arrange a brief meeting with you anytime on Monday.
月曜日の何時でも構いませんので、簡単な会議を持てると大変助かります。
arrange a meeting 「会議を手配する」も相手からアポイントを取る際に覚えておきたいビジネス英語の表現です。
24. Would you mind telling me when it would be best for you?
いつが一番都合が良いか教えて頂いてもよろしいですか。
元々は 25. When would it be best for you? で「いつが一番都合が良いでしょうか」の文です。でも、疑問文で始まる英語の文は直接的で、ビジネズでは避ける傾向があります。これ以外にも、26. When would it be convenient for you? や 27. When would it suit you? も似た様な意味で使われます。
直接的な疑問文の依頼表現を、ビジネス英語上級者は付け足し表現で差をつけます。ここで覚えておきたいのが, Would you mind +動詞ing 「〜して頂いてもかまいませんか」です。相手に行動を依頼する表現で、「(申し訳ないのだが)〜していただけますか」と依頼する英語表現です。
特に、自分の予定や日程で制限が無い場合には、相手の予定を聞く上の表現も合わせて送る事で、取引先とスムーズにミーティングのアポが取り易くなるので覚えておきましょう。
アポイントの変更/ キャンセルを伝える英語表現
急な予定の変更等で、アポイントを変更やキャンセルする必要がビジネスの場面ではどうしても出てしまいます。出来る事なら避けたい状況ですが、起こってしまった場合には出来るだけ早く相手に伝える必要があります。伝える事が早い程、状況が悪化するのを避けられます。
28. I was wondering if we could postpone our meeting until next week.
来週までミーティングを延期出来るかと思っております。
29. I would appreciate if if I could reschedule/ cancel our appointment.
お会いする約束を別の日に(キャンセル)出来ると大変助かります。
上の例文は、全て既に紹介してある表現で出来ています。
ビジネス英語メールの善し悪しは一文目の書き出しで分かる
前回の記事で、時間をかけずに簡単にビジネスマナーをしっかり考慮した、メール件名と宛名の書き方を紹介しました。そして、今回の記事では直接的な表現をさけて、しっかりとビジネス英語で色々な場面で使えるメールの書き出しの例文をまとめました。
問い合わせする場合や、相手に情報を知らせるメールをする場合や、アポイントを取る時のメールや、会議の変更やキャンセルのメールなどの状況に合わせたビジネスで使えるメールの書き出し文を上手に使いこなして下さい。
ビジネスで重要なのは信頼です。メールでも取引先との信頼関係をしっかりと築いておく必要があります。忙しいと、どうしてもやっつけ仕事になって仕舞いがちなメールでのやり取りは、さらに英語が苦手な場合には、さらに手抜きのメールになってしまい、相手の信頼も少しずつ減っていってしまいます。
英語メールの書き出しで重要なのは、基本的にパターンがあるので覚えてしまえば、時間をかけずに上手なメールができます。最後に、紹介しているのがメールの締めです。
ビジネス英語のメール締めは、今までしっかりと準備して、メール用件と宛名、さらにメールの書き出しを無駄にするか、それとも相手との信頼関係をさらに向上させるかは、メールの締めに掛かっています。しっかりと自分の伝えたい用件をもう一度明確にする役割や、緊急の用件に付き早い返信を希望する場合、もしくはしっかりとビジネスマナーを守ったメールの締めなど、様々な役割がある内容を次回や紹介します。
コメントを残す