感謝やお礼を伝える事は、英語に限らずもっとも大切な表現です。人に何かを頼んだ時には、しっかりと「ありがとう」と感謝を伝える事で人間関係をスムーズにする魔法の言葉です。これは日本語は、「すみません」がお礼を伝える表現ですが、深い感謝を英語で伝える際はThank you が基本表現です。
会社や学校での朝の挨拶でも、ありがとうを言う機会は英語では実は多いです。他にも、海外旅行に出かける際には、お礼を伝える機会がとても多い。飛行機ではキャビンアテンダントに、レストランではウェイトレスに飲み物を頼んだ時にも「ありがとう」とお礼を伝えます。この場面ではフォーマルな表現 Thank you や Thank you very much/ Thank you so much がもっとも一般的です。
友達に感謝やお礼を伝えるには「ありがとう」はカジュアルな表現が普通です。状況に応じて、様々な「ありがとう」があります。今回は、英語で「ありがとう」のお礼を伝える表現とそれ以外の感謝の言い方を学びます。
記事の音声を撮りました。良ければ一緒にどうぞ。
この記事の目次
基本表現と文法をおさらい
ありがとうと感謝を伝える時にもっともよく使われる動詞は[thank]になります。次にthank の使い方を確認しましょう。
構文 thank +(感謝を伝えたい人)+for (感謝したい行動や物)
thank は他動詞なのでいつも目的語として人が必要になります。感謝の内容を具体的にしたい場合には for のあとに付け足すことができますが、必ず必要になる訳ではないので、thank +(感謝の)相手があれば問題有りません。
1.Thank you.
ありがとう
もっとも基本の感謝の表現です。道端で知らない人に使ったり、レストランやホテル等のフォーマルやどんな場面で、ラストランのウェイターに使ったりも出来ます。
2. Thank you.
どうも
これは、友人への感謝の際によく使われるカジュアルな表現です。アメリカ英語などでは、丁寧な表現よりも親近感を大事にする事があり、カジュアルな表現だからといって、相手に失礼にはならない場合もあります。
感謝を強調する場合
日本語では、強い感謝の気持ちを伝える場合には、「すみません」などが使われます。英語で感謝の気持ちを強調して相手に伝えたい場合には、フォーマルな表現ではso much やvery muchを、カジュアルな場合には a lot を最後に付けます。
3. Thank you very much.
4. Thank you so much.
3も4も同様に相手への感謝の強い気持ちを伝える表現です。アメリがでは4の表現がよく使われていますが、特に大きな差はありませんが、3の表現の方が少しカジュアルな響きがあると感じます。
どんな時に「Thank you」を使えば良いか
相手から何かを勧められた時に
レストランでコーヒーを勧められたり、友人の家に行ってケーキを勧められたりした場合に、欲しい場合には「はい」と答えた後には、「thank you」をその後に付け足して言う事が普通です。
Would you like some coffee?
コーヒーはいかがですか。
Yes, please. Thank you.
お願いします。ありがとう。
プレゼントなどを渡された時に
日本に限らす、何か物をプレゼントされた時には感謝を伝えます。
This is for you.
これをあなたに。
Thank you. Can I open it now?
どうもありがとう。今、開けてもいいですか。
よく、プレゼントをその場で開ける事が相手への敬意になります。日本ではその場で開ける事はしませんが、海外では買って来てくれた相手の前で開ける事が一般的です。そんなときに感謝を伝える表現で「Thank you.」以外にもこんな状況では、
5 You shouldn’t have.
わざわざありがとう。(直訳:そんな事をしなくてもよかったのに)
「元気?」や「調子はどう?」などの返事に
その日最初に友人や同僚と会った時には挨拶をしますが、その返事には「Thank you」や「Thanks」なども一緒に使います。それは、「わざわざ私の事を気にかけてくれてありがとう。」と相手の気遣いへの感謝を伝えるために必要になります。
How are you?
元気ですか。
Fine, thank you.
元気です、ありがとう
それ以外では、週末や旅行から帰って来た時にはその感想を質問されます。そんな質問への感謝を伝えるために「thank you」や「thanks」を旅の感想の後に付ける事ができます。
How was the trip to Hawaii? Did you have a lot of fun?
ハワイ旅行はどうだった。楽しかったですか。
Great! Thank you.
すごく楽しかったよ。ありがとう。
少しの工夫でもっと感謝の気持ちが伝わる方法
全ての表現の後に、相手の名前等をつける事で自分の感謝の気持ちを「ありがとう」にのせる事が出来ます。
6 Thank you, Taro.
7 Thank you so much, Hanako.
ビジネスなどのフォーマルな場面では、相手の名字にMr.やMs.を使う事が一般的です。あと、学校等では名前のあとに「〜先生」と呼ぶ事が普通ですが、学校の先生を呼ぶ際には、このときもMr. (ミスター)やMs. (ミス)を付けて呼びます。ただし、大学の教授を呼ぶ際には、Prof. (プロフェッサー)を名前の前に付けて呼ぶ事が普通です。
Thank you so much for your help, Mr. Tanaka
どうもありがとうございました、Tanakaさん。
Thank you very much for your advice, Prof. Tanaka.
アドバイスをありがとうございました、Tanaka 教授。
For を付けて具体的に感謝したい行動を伝える
相手のどんな行動に対して感謝をしているのかを 「for」の後に足す事で具体的に表す事も可能です。「for」の後に付けられる物は、1名詞か2動名詞です。
いくつかの例文を載せておきます。
名詞の場合
Thank you for the gift.
プレゼントをありがとう。
Thank you for your help.
手伝ってくれてありがとう。
Thanks for the ride.
(車で)送ってくれてありがとう。
Thank you so much for the meal tonight.
今夜の夕食、本当にありがとう。
Thank you for the heads-up.
忠告をありがとう。(教えくくれてありがとう)
動名詞の場合
Thank you so much for making me dinner tonight.
今夜夕食を作ってくれて本当にありがとう。
Thank you very much for taking me to the airport this morning.
今朝空港に送ってくれて本当にありがとう。
Thanks for having me tonight.
今日は(パーティーなどに)呼んでくれてありがとう。
Thanks for coming.
(パーティーなどに)来てくれてありがとう。
Thank you for helping me with the report.
レポートを手伝ってくれてありがとう。
Thank you 以外の「ありがとう」の厳選表現
感謝する内容や状況によっては、thank you 以外にも伝え方は他にもあります。伝える相手によっても変わりますし、フォーマルな表現やカジュアルな表現も当然あります。いくつかネイティブがよく使う表現をここでまとめておきたいと思います。
8 I appreciate that.
感謝しております。
appreciate は「〜をありがたく思う/〜を感謝する」の他動詞です。「thank」とは異なり、直接感謝する内容を動詞の後に置く事が可能です。
9 I really appreciate your kindness.
(直訳:あなたの親切を感謝します。)ご親切にありがとうございます。
10 Much appreciated.
「Thank you very much.」のフォーマルな表現になります。
10のまま使ってもまったくもんだいありません。むしろ次の表現を耳にする事が多いと思います。文章にすると以下の様になります。
All your efforts were much appreciated.
あなたと努力に大変感謝しております。
11. That’s very kind of you.
あなたはとても親切ですね。
12. That’s very sweet of you.
11の表現と同じ内容です。
13. I own you one.
君に借りがひとつできたね。
owe「〜を借りる/〜の恩義がある」を意味する他動詞です。
友人が自分の為に何かをしてくれた時に使います。例えば、空港まで送ってくれた時や、学校を休んで自分の代わりに授業のノートを取ってくれたとき等によく使われます。
使い方としてはこんな状況などで使えます。
A: So, you can use my car tonight.
今夜車使っても良いよ。
B: Thanks, I owe you one.
ありがとう。借りができたね。
その借りがもっと大きな場合には次の表現も使えます。
14. I owe you big time.
大きな借りができたね。
同じ様な意味で, 名詞のdebtを使ったフォーマルな表現もあります。
debtは「借金や借りや負債」を意味する名詞です。ここでは、相手への義理や恩義を表します。
15. I am in your debt.
恩に着ます。
他動詞のoweと組み合わせて使う事も可能です。
16. I owe you a debt.
あなたに借りができました。
17. I owe you my life.
あなたは私の命の恩人です。
18. I owe you gratitude.
感謝しています。(直訳:私はあなたに感謝を負っている)
何か大事な事を忘れてしまったり、手助けをしてくれた事で何かを達成できたり、相手のおかげで上手くいったときに使う感謝の表現です。
19. You saved my day.
助かりました。
20. You saved my life.
助かりました。(直訳:あなたは私の命を救ってくれました。)
21. You are a life saver.
あなたは命の恩人です。
ありがとうだけでは十分に感謝の気持ちを伝えきれない状況があります。とても感謝しきれない気持ちを伝える時には次の表現が使えます。
22. I can’t thank you enough.
なんてお礼をして良いのか分かりません(直訳:十分に感謝しきれません。)
23. You don’t know how much this means to me.
感謝しきれません。直訳:この事がわたしにとってどれほどの意味を持っているか分からないでしょう。
相手の行動に感動で言葉に詰まってしまうような状況のとき等には次の様な表現が使われます。
24. I don’t know what to say.
なんと言えば良いのか分かりません。
25. You are the best.
26. You are great.
27. You are the greatest.
直訳:あなたは最高です
「あなたはすごい人だ」と伝える事で感謝を表しています。個人的には「You are the best.」をよく耳にします。
28. Thanks a million.
29. Thanks a bunch.
Thanks a lot に似た表現です。一緒に覚えておくと便利です。
million 100万を表す名詞
bunch (ひと)房。アメリカのカジュアルな表現で「多くの、多数の」の意味を表す名詞です。
例えば、
a bunch of bananas バナナが一房
a bunch of flowers 花を一束
a bunch of questions 沢山の質問
最後にスピーチやフォーマルな状況で使われる丁寧な言い方のまとめ
次の表現は、スピーチの初めの部分や最後の占めの部分で良く使われる表現です。その会場に来ている参加者に向けのての感謝を伝えたり、スピーチの機会を与えてくれた関係者や自分を支えてくれた支持者や、特に家族に向けての感謝を伝える際には本当によく使われる表現ですので、是非覚えておきたい表現です。
30. I wanted to thank you (for 〜)
31. I’d like to thank you (for 〜)
32. I’m very grateful to you (for〜)
33. Much obliged.
少し古い感謝の表現ですが、たまに映画等で耳にする事もあるので覚えておいて損はない表現です。感謝する状況や、気持ちに合わせて使い分けてみて下さい。
最後に
「ありがとう」さえ言えれば、その国で生活していけると言っても良いほど、とても大切な表現です。相手に何かをしてもらった時には、しっかりと「Thank you」が言える様になる事で、毎日の生活がもっと素晴らしくなる魔法の言葉です。
海外旅行でも、「Thank you」を伝える機会は沢山あります。しっかりと伝える事は、自分の為でもありますが、相手も気持ち良くなるステキな表現です。今回覚えたビジネスの場面やレストランやホテルなどのフォーマルな表現も、友人に対して使えるカジュアルな表現も、場面に合わせて使い分けて下さい。つぎは、しっかりと「どういたしまして」と英語で言える様に練習しましょう。
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