海外に行けば、「どういたしまして」を使う機会は沢山あります。ホテルやレストランから出る時には、他の人の為にドアを開けておくのは当たり前です。そんな時にThank you. と言われてしっかりと「どういたしまして」You are welcome と答えられないと海外では生き残れません。
しかしいつも「You’re welcome.」だけしか答え方を知らないと少しかっこわる。そんな悩みを抱えていませんか。ビジネスなどのフォーマルな状況でなら You are welcomeだけでも特に問題はないと思いますが、もっとかしこまった状況などの場合には You are welcome以外の方が良い場合もあります。
友人等から Thanks などとカジュアルな感謝を受けた時は You are welcome といつも返事をしてしまうと、相手はあなたとの心の距離をいつのまにか感じてしまうかもしれません。表現の選び方で、自分と相手の心の距離が現れます。
フォーマルな表現からカジュアルな表現まで、「どういたしまして」の英語の表現は沢山あります。今回はThank youとお礼を言われた時の「どういたしまして」の答え方をまとめます。
Welcomeの基本表現
1. You’re welcome.
「どういたしまして。」
welcomeは、歓迎や歓迎の挨拶と訳される名詞と、(人など)を歓迎する、喜んで迎えるの訳の他動詞のふたつがあります。
「Be動詞+Welcome (to不定詞)」で「歓迎される、自由にしてよい」の役の形容詞です。welcome party「歓迎会」などからも分かる様に、新しく来た人へ好意的な挨拶をする意味や、人を誘う際等に使われる単語です。なので、You’ re welcome は、Thank you と言われた時には、その相手の感謝の気持ちに丁寧に答える時に使われるもっとも基本的な表現になります。
例えば、
Thank you very much for your time.
お忙しいところありがとうございます。(直訳:あなたの時間をありがとう)
You’re welcome.
どういたしまして。
You are welcome 以外の表現は何があるの?
出典 https://www.folsomlakecpas.com
You’re welcome はフォーマルな表現なので、どんな場面でも使えるthank youの返事です。ただ、もう少し丁寧に気持ちを伝えたい場合には、very や more than を足す事でその気持ちが伝えられます。
2. You’re very welcome.
3. You’re more than welcome.
ただし、必要以上に丁寧な表現を使う事は避けた方が良い場合もあります。丁寧な表現とは、言い換えれば相手との心理的な距離とも言えます。
敢えて心理的距離を取ってしまう事でよそよそしく聞こえてしまうと、逆に相手に対して失礼に聞こえてしまうので、知らない人やフォーマルな場面以外では使い過ぎるのは控えましょう。例えば、アメリカでは丁寧な表現よりもシンプルでカジュアルな表現を好む傾向があります。
友達に接するような表現をする事で相手への親近感を大切にする事で、相手への感謝を表すようです。それが逆にアメリカ人は礼儀を知らないと思っている人もいるようです。
全ての場合がそうではないですが、国によって表現の仕方は変わるので、常に丁寧な表現にこだわるのではなく周りの人の表現に気をつけながら上手に使い分けて下さい。
ビジネスでも使えるフォーマルな表現
出典 https://elsal340.wordpress.com
4. That’s my pleasure.
5. My pleasure. (省略型)
6. It was a pleasure.
7. The pleasure is mine.
上の文は「(お役にたてて)光栄です/うれしいです。」と訳される事が多いでしょう。pleasure は「喜び、光栄」と訳される名詞です。相手の感謝に対して、相手の役に立てた自分の喜びや満足感を伝えるお礼の返事になっています。なので、You are welcome よりもフォーマルな表現です。
8. I’m happy to help you.
「お役に立ててうれしいです。」
カジュアルな場面はどんな表現があるの?
友達からありがとうと感謝されたときや、フォーマルな状況であっても仲の良い同僚から頼まれたりした時も、You are welcome「どういたしまして」と答える事は普通にあります。
ただ、状況やその時の伝えたい気持ちによっては「どういたしまして。」と答えるよりも、 You’re welcome 以外の表現が良い場合もあります。そんな状況別のお礼に対する返事をここではまとめたいと思います。
9. Don’t worry about it.
「気にしないで」
相手の謝罪の言葉を受けて使われる表現です。
かしこまった感謝などに対して「どういたしまして」と答えるよりも、「そんなに気にしなくて良いですよ。」と相手を気遣う気持ちが含まれています。特に毎日職場で過ごしている同僚への返事の場合には、軽い答えがよく使われます。
その方が相手も頼み事をしやすくなりますし、お互い余計な気遣いもなくなるので職場であってもカジュアルな表現は覚えておくととても便利です。
Sorry for late. 送れてごめんね。(謝罪)
Don’t worry about it. 気にしないで。
10. No worries.
A: Thanks for the ride. 車に乗せて送ってくれてありがとう。
B: No worries, bro. お安いご用
Don’t worry about itよりもさらにカジュアルな表現です。文字通り「心配がない」と言う意味から、気にしなくても良いと相手の感謝や陳謝への返事に使われます。親しい友人との会話ではよく使われます。
ちなみに、「bro(ブロ)」 はbrother の省略した形で、友人を呼ぶ際にとてもよく使われる表現です。特にアメリカなどでは「dude(デュードゥ)」 なども友人を呼ぶ際には使われます。
11. No problem (省略型)
「お安いご用」
12. It was no problem.
似た表現で相手の依頼や謝罪に対する返事の表現です。
「問題ないですよ。」や「大丈夫ですよ。」など、相手の感謝や陳謝に対する返事に使われます。それ以外でも、相手から依頼された事に対する確認を求められた時にも使える便利な表現です。会話では11の省略された表現がよく使われます。
A: Thank you for all your help. A: お手伝い色々ありがとう
B: No problem. B: どういたしまして。(直訳:問題ないですよ)
A: Can you help me with this? A: これを手伝ってくれる?(依頼)
B: No problem. B: いいよ。
Can you hand in your report by tomorrow? A: 明日までにレポートを提出できる?(確認)
No problem. B: 了解です。(直訳:問題なしです)
Can I pay this by credit card? A: 支払いはカードで出来ますか? (確認)
No problem, sir. B: もちろん問題ありません。
13. No prob.
problemの省略された probが使われたカジュアルな表現です。
以下に紹介する表現も、相手の深い感謝や陳謝に対して使える返事で、「心配はしなくてもよい」や「丈夫ですよ」と、「どういたしまして」と答えるよりも気にするほどではいですよと伝えたい時に使える表現です。
感謝をされるまでも無い事だと相手に伝える事で、「気にしないでいいですよ。」と伝える事で「どういたしまして。」の代わりの返事になっています。14 から 17 が良く聞く表現です。
14. It was nothing.
15. That’s okay.
16. That’s all right.
17. Not at all.
18. (just) Think nothing of it.
19. It wasn’t a big deal.
「気にしないで下さい。(直訳:たいした事ないですよ)」
「どういたしまして」と答えるよりも、たいした事ではないので気にしなくても大丈夫と言った気持ちを伝える事が出来る表現です。14から19の表現も本当によく使われる表現です。是非使ってみて下さい。
20. Anytime
「いつでもどうぞ」
You can ask me that request anytime. いつでもどうぞ。直訳:その頼みでしたらいつでもしてくださいね)
の省略された表現と考えると分かりやすいでしょう。「どういたしまして。」と答える気持ちと「また困ったらいつでも頼んで下さいね。」の気持ちを込めた答え方です。
最後に
「どういたしまして」と感謝に答える事はスムーズな人間関係には欠かせないコミュニケーション能力です。「どういたしまして」以外にも「大丈夫ですよ」と相手の気持ちを察しながら答える事も出来る便利な英語表現を紹介しました。
状況や自分の気持ちに合わせた表現を実践して見て下さい。コミュニケーションは挨拶に始まり、挨拶で終わります。人に何かをしてもらったらば Thank youを伝えるのは当然です。英語が苦手だからと何も言わないのはとても失礼です。
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「元気ですか」と英語で挨拶する事も基本中の基本です。ありがとうの次にしっかりと覚えておきましょう。
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